2018/08/31(金)
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ただ「きゃー」や「助けて」では「今、外で女性の声で助けてと聞こえたのですが」と通報することはできるでしょうが、痴話喧嘩かもしれないし、逆に通報した側の住所氏名電話番号などを聞かれることやその後の面倒なことを思えば、やはり(聞かなかったことにしよう)と考えてしまうのではないでしょうか。
そこで、万が一のときになんと叫んだらいいのかというと、
「警察!」
「警察を呼んで!」
「110番して!」
と叫ぶことです。
痴漢であろうと、ひったくり、おやじ狩り、ストーカーの襲撃、どんなことでも自分の身に危険が迫ったり、被害を受けたりしたら、一刻も早く通報することなのです。
「助けて」と叫ぶ代わりに「警察を呼んで」「110番して」と叫べば、周辺の住民のうち、何人かは110番通報をしてくれることでしょう。
通報する側からしても
「今、外で警察を呼んでくれと叫んでいる人がいる」
と具体的に確実に警察が必要な事態であることから、自信を持って連絡ができますし、事件解決に役立つことができるかもしれません。
何かあったら「警察を呼んで」「110番して」と叫ぶこと。いざというときは「警察」と叫ぶことをしっかりと頭の中にたたき込んでおきましょう。極言すれば『「助けて」では助からない』と思っていてほしいのです。
人は一生の内にそのような事態になることは一度あるかないかでしょうが、「起こってほしくないことだけど、もし自分に起こったらそのとき自分はどうするか」を考えておくことが危機管理なのです。
店に入る前に、不備な店はどうすれば分かるのか。全国で防災講習会を開いている財団法人・市民防災研究所(東京都江東区)事務局長の細川顕司さん(63)は「火災時の避難方法の鉄則は、2方向避難です。二つ以上の避難経路が確保されているかどうかが最大のポイント」と話す。
「受付で『この店は2カ所の避難経路がありますか』と質問しましょう。あると言われたら、自分の目で非常口を確かめることが大事です」と強調する。
細川さんは東京消防庁に37年間勤務し、現在川崎市の防災企画専門員も務めている。細川さんが特に注意が必要な店として挙げるのが、ワンフロアではなく、受付フロアとは違う階にもボックスがある店だ。
例えば、雑居ビルの3階が受付で、3、4階がボックスの場合、4階の非常口から地上に避難できない店があるという。食い逃げ防止のため、4階の非常口を施錠しているのだ。
細川さんは「カラオケ店の特徴は、部屋に窓がないことです。非常口は施錠しないのが原則。施錠した非常口は非常警報装置が作動すると同時に解除されないと、上部階の客は犠牲になる。店側にこの点を確認すべきです」とアドバイスする。
宝塚の火災でも犠牲者の死因は一酸化炭素中毒だった。有毒ガスは体のまひやしびれを誘発し、死に至るので、煙が炎よりも怖いことを改めて覚えておきたい。
煙の特徴を知っておくことが大切だ。煙は天井に上がった後、床へと広がっていくが「実は、床のコーナーまでには煙は届かず、きれいな空気が残っている場合がある。低い姿勢で床を這(は)って避難する際に床のコーナーで息継ぎをすればよい」と細川さん。
ハンカチを鼻に当てて避難することはよく知られているが、正しい仕方でないと意味がない。細川さんに正しい方法を実演してもらった。
折りたたんだハンカチを鼻に当てるだけではダメ。利き手とは反対の手にハンカチを広げ、親指と人さし指を小鼻に軽く当て、手の付け根をあごに付け、鼻と口全体を覆う=同<上>=と煙を吸い込みにくい。さらにかばんに封筒があれば、空気を入れて鼻と口に当てて、避難するのも有効だ。